お金の基礎知識

2021年10月12日

人生100年 108歳まで現役だった床屋さん

以下の記事は、2018年の本コラムから。107歳で現役で週5回働いていました。最近(2021年になって)気になって調べたら、2019年に108歳で亡くなっていました。亡くなる数週間前まで(108歳まで)現役だったそう。最後までひとりで暮らし、買い物や掃除、洗濯は、人の助けを借りていたけど、庭の芝刈りは自分でやっていた。「俺は床屋なんだから、芝は自分で刈るんだ」と譲らなかったと。

「長寿の秘訣は?」と尋ねられると、上を指差して(天のおかげだよ)と答えていたそう。毎日(妻に先立たれても、ひとりでも)感謝して生きておられたんだな、と感動。

NYTimes  の記事はこちらから。

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「人生100年」と言われ始め、みんなが長生きすること、長く生きてお金が足りなくなることを心配しするようになったが、2018年10月7日のNYTimes に素敵な記事があった。以下は要約。

ニューヨーク市で、床屋さんで働いているアンソニーさんは、107歳で現役だ。自分のお店を持っているわけではなく、ディネッサさんという女性店長のもとで、何年もフルタイムで働いている。週に5日、正午から夜8時まで。イタリア系の移民で、11歳からヘアカットの仕事をしている。

Photo:Andrew Seng for The New York Times

 

 

2007年、96歳のときに世界で最年長の床屋さんとしてギネスブックに載ってから、はや11年がたった。「初めてのお客さんが来て、アンソニーの年齢を聞くと、びっくりしてひっくりかえるの」とはオーナーの弁。「彼は病気で休むことがないの。20代や30代のスタイリストが、膝が痛いとか腰が痛いとか言うんだけど、彼は全然。実際、20代の男の子より、たくさんのカットをこなしてるくらい」
 
 
その秘訣はと聞かれると「毎日、満足した1日をすごしている。タバコは吸わないし、酔っ払うこともない」と答えるそう。働き続ける理由のひとつは、14年前に70歳で亡くなった妻の寂しさを埋めるため。毎日仕事の前に、墓参りを欠かさないという。
 
アンソニーさんは、現在はひとりぐらし。仕事場まで車を運転し、自分で料理し、テレビを見る。自分で自分のことをやる主義だ。前庭の草刈りをし、自分の髪は自分でカット。買い物は自分でし、洗濯もし、いろんな支払いも自分でする。「信じられないくらい、まっとうな生活を送ってるの」とディネッサさん。「薬は飲んでないし、健康のためのサプリもとっていない。肌にクリームも塗らないんですって」

 

ヘアスタイルには、そのときどきに流行があるが、アンソニーさんはそれをきちんとフォローしている。「どんなスタイルもできるよ。ショートでも、ロングでも、カールでもストレートでも」50年以上通っているお客さんもいるし、四世代で通っているお客さんもいる。

アンソニーさんは80歳のお客さんに「私のいうことをよくお聞きなさい、あんたもそのうち私の歳になったらね…」と説教をする。

週末の忙しさは、若いスタッフも目を回すのに、アンソニーさんは淡々と仕事をこなす。

アンソニーさんは1911年イタリアのナポリで生まれ、8歳の時に家族でアメリカに移民した。そして11歳で近くの床屋さんで働き始めた。12歳でフルタイムで働くため学校をやめた。

普段は電気バリカンを使うが、停電した時のために手動のバリカンを引き出しに入れている。電動が登場する前に使っていたものだ。

アンソニーさんの誕生日に、ヘアサロンはお店を閉めて誕生パーティを開く。それ以外は1年中、忠実に仕事のルーティンをこなす。が、世界中からアンソニーさんを見たい人が、カットをしてもらいに訪れる。ときには有名な俳優も。

アンソニーさんは、以前の職場で働く時間を減らされた時、ディネッサさんのサロンの求人に応募してきた。担当者が年齢を理由に、最初は断ったが、彼が再度応募してきた時、技術を見てディネッサさんは雇うことを決めたという。

「でも、私が彼のために働いてるように思えるときもあるわ。世界中から100万回の電話がかかってくるの、アンソニーさんのことを聞きたい、お店に来たいってね」

アンソニーさんも素敵だけど、当時100歳前後だった彼を雇ったディネッサさんも尊敬!

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