お金の基礎知識

2016年01月20日

そもそも投資とはなにか  商売をするのに似ている

 投資を始めよう、と前のコラムで書いたが、じゃあ、投資ってなんだろう。
 具体的には株式や、投資信託を買うことだ(もっといろんな種類があるけど、まずここから)。
 これらは、毎日値段が変わるから(債券の変わり方は小さい)、1万円で買って1万2000円で売ればもうかる。
 じゃあ、ギャンブルのようなもの? いや、違う。
 ギャンブルは、パチンコや競馬やカジノでも、お客さんが出したお金から、一定額20〜30%のコスト(運営者の経費)を差し引き、残り70〜80%を、ごく一部の買った人に分配する。ほとんどの人の手元には1円も戻ってこない。
 一方、投資は、お金は世の中にまわっていく(かかる手数料は数%とごくわずか)。株式を買うために払われたお金は、その会社の資本金(商売の元手)として使われる。その会社がうまくやって儲かれば、株価が上がり、株を買った人がもうかることになる。投資信託は、数十から数千の株式を束ねたものだから、仕組みや理屈はだいたい株式と同じだ。
 誰かの商売にお金を出してやり、儲けの一部を山分けしてもらうのが、投資なのだ。
 
 ギャンブルは一瞬にして勝敗が決まる。負けるとゼロに。
 投資は、数ヶ月、数年、長いときは数十年かけてお金を増やしていく。そのお金は「ビジネスを助ける」という形で世の中の役に立っている。失敗してもゼロになることはまずない(一部の危険な投資法をのぞく。○ページ)。出したお金が、何倍にも増えることはまれだが、長く続けることで、貯金しておくよりずっと得になる確率が高い。
 だから、5年、10年、20年先のお金は、投資でじっくり殖やしていくのがいいわけだ。

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