海外移住予定でもiDeCo 確定拠出年金に入れますか?
一生涯のお金の相談パートナーが見つかるウェブサイト、FPCafe のこの相談に回答しました。
相談者は46歳独身のHiroko さん
「7年間海外で生活し、昨年帰国したところ。 リタイア後に備えるため、idecoの加入を検討しているのですが、 将来海外に戻りたいという希望があり、加入することにメリットがあるのか悩んでいます。
海外へ戻るタイミングは、できるだけ早くという気持ちはあるものの、 ビザの発給が難しいため、ハッキリとはいえない状況です。 仮に加入期間が結果的に短くなったとしても加入するほうがいいのか、
他の方法がいいのか、教えてください」
はい、おまかせください。FP中村芳子の回答は次の通りです。
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Hiroko さん
こんにちは、ファイナンシャルプランナーの中村芳子です。
近い将来、海外への移住を希望しておられるのですね。
すでにご存知だと思いますが、非居住者になった場合、iDeCo への積立は出来なくなります。かつiDeCoの引き出しは60歳以降という条件があるので、それまでは引き出せません。ただし、その間、運用指図者として運用内容の変更をすることはできます。
老後の資金を貯め始めたい、という気持ちはわかりますが、現在のように将来の見通しが立たないときは、あせらないほうがいいですね。待ちましょう。
今後、どんなタイミングで、どの地域に、何年間住むのか。どんな仕事をするのか、収入はどのくらいか、生活費はどのくらいかかるか。その国での年金制度や勤め先の制度はどうなっているのか、などの条件がわかった時点で、トータルな貯蓄の戦略をたてるのが賢明です。
ですから、iDeCo へのすぐの加入はお勧めしませんが、代わりにつみたてNISA を始めてはいかがでしょう。こちらも非居住者になると非課税の特典がなくなり、積立の継続は出来なくなりますが、それまでの間は、利益への非課税のメリットを受けることができ、非居住者になるときには、引き出すことができます。そのときの状況に応じて預け替えたりすればいいのです。
私も海外に住んだことがあります。また、そのときも現在も、海外在住の日本人の方のFP相談を、スカイプでお受けしています。
将来、Hirokoさんのお役に立てることもあるかもしれません。そのときはご連絡ください。
海外に住んで働くこと、大変なこともたくさんありますが、日本では味わえない喜びも体験できますね。ぜひ夢を実現させてください。
中村芳子 ファイナンシャルプランナー
有)アルファ アンド アソシエイツ